PLAY HOUSE
ホームコメディ/モンスターハウス/R指定
間2
ある日、四兄弟の生計が気になった。いくらモンスターと言えど、この日本で生活しているのだ。食事だってしてるし、家も持っている。
リヤさんはこの家の家事全般を担っているけれど、他の三兄弟は外で仕事をしていると聞いた。つまり、この人間社会に溶け込んでいるということだ。
今日はリヤさんに、三人のお兄様たちのお仕事について聞いてみた。
「んとね〜。サン兄さんは本を書いてるって言ってたよ〜。知ってる? サン兄さんのお部屋、いっぱい本があるの〜」
となると、作家とか? まぁ、サンさんの容姿が鬼だから、外で働くのは不向きかもしれないけど意外だった。あの「人」、文才あるんだ。普段が寡黙なだけに、とても意外だった。
「昔はね〜原稿を持っていかなきゃいけないからいちいち人間バージョンになるのが大変だったみたいだけど、今はデータ? 入稿できるから楽ちんだって言ってるよ〜」
へ〜。やっぱり、モンスターハウスと言えど、デジタル化は進んでるんだな。つーか、この家ってネット環境にあったのか。
「一度お手伝いしようとしたんだけどね。トーンだっけ? あれが上手く切れなくて、間違えて手を切っちゃって、血だらけになっちゃったんだよね〜。あれ以来、お手伝いさせてもらえないの。びっくりしちゃったよね〜」
って、漫画家かい!? そっちの方がびっくりだったわ!
ちなみに、ペンネームをいくつか持っていて、その内の一つは超大物漫画家の名前だったことに、二度驚いた俺。あと、趣味で成人漫画も描いてるんだそう。
「ニノ兄さんはね〜。物を作ってるよ〜。機械とか触るの大好きだから、色々作ってるよ。この家のね、家電製品は全部ニノ兄さんが作ってくれたんだよ」
ニノさんの噂が、機械狂だもんな。仕事もそういった関係なんじゃないかってのは予想してたけど。
「僕達、元々海の向こう側に住んでたから、会社とか、工場とかは向こうにあるんだけどね。あちこち転々としてたから、国ごとで何を作るか分けてるみたい。日本に来る前はドイツでお車作ってたよ〜」
機械だったらなんでもいいんかいって突っ込みは心の中でだけにしておく。ちなみに日本では何を作ってるのかって質問には。
「他の国で色々作りすぎちゃったから、日本ではちょっと休憩するって、玩具作ってるんだって」
野郎共御用達の、アダルトグッズ有名ブランドの会長だそうです。
じゃあ最後は。
「ヨウ兄さんはね〜……えっと、テレビ、テレビ」
と、リヤさんがおもむろにリビングのテレビをつけ、リモコンを操作しようと両手でポチポチしてるけど、操作がわからないっぽくて首を傾げている。母ちゃんとかに多いよな。テレビの録画とかできないタイプっぽい。俺にリモコンを預けて、適当にチャンネルを変えるように言う。
だが。
「ん〜と、ヨウ兄さんはね〜……あ。これ言っちゃだめだよって言われてたんだった」
はっと思い出したように、リヤさんが唇に指を当てて、お口チャックをした。なんで男なのに可愛いの。
「ヨウ兄さん、怒るととっても恐いから、言えないや。ごめんね」
「いや、大丈夫っす」
「あ。今、ヨウ兄さん出てた」
「はあ!?」
どこに!? と、チャンネルをポチポチ変えるが、適当に変えてた所為でどこに映ってたのかわからない。え、なに。ヨウ兄さんって、テレビとかに出る人なのか?
必死にテレビを見まくるが、結局のところよくわからず。
「ヨウ兄さんに会ったとき、聞いてみてね」
っていう、にこやかな笑顔と共に、この話は終わってしまった。
なに。この兄弟。
ありがとうございます!